終わっとる大学生のブログ

チュウニズムのベスト枠を定期的に更新します

おすすめの数学書 2020年

時間が経って考えも変わったので、新しく書き直しました。

https://heine-use.hatenablog.com/entry/2020/10/04/175450

 

もうじきセンター試験の時期で、その後に私立入試と国公立の入試で試験ラッシュが続く。(そんな感じだったと思うんですけど)

数学系に志願してる人、もしくは文系やその他理系志望で数学勉強したい人、既に数学系の合格貰ってる人(おめでとうございます㊗️)に向けての話です。

 

 

たかだか3年間しかまだ大学で数学勉強してない数学科の学生の一個人の意見ということを念頭に置いて読んで貰いたいです。

 

入学までに暇だから勉強すっか!ってなってると思います。(なります)

そこで何から勉強すれば良いかというのを自分の大学のカリキュラムと自分の意見から述べますと、(こんなの検索すればフローチャートとか沢山あるのに私は馬鹿だったので間違えました。)

最後にまとめて参考教科書とか書きます

 

まずは集合論。これは必須!人権です!酸素みたいなものです!

集合論といっても、初めは高校の集合と論理みたいな話からなんですけど、ツォルンの補題くらいまでかな。そこくらいまでやった方が良いです。私は松坂和夫さんの集合位相入門かなんかで勉強した。

 

集合論と同時に形式論理学?っていうのかな、論理記号についても勉強した方が良いです。

任意と、ある、の順番についてや、命題の否定とかそういう類のもの分からないと、面倒くさいことになります。最初はε-N論法とかで役に立ちます。

 

この二つが入り口です。先に高校の数学っぽい解析とか、昔の教科書や問題集に載ってた線形代数とかの計算だけ出来るようになる教科書も本屋さんで売られているのを見て欲しくなるかもしれませんが、まだ殆ど力にならないと思います。

 

次に、解析と線形代数

解析では偏微分とか重積分とかの計算から連続、一様連続や収束、一様収束とかベキ級数とかかな。線形代数では行列の基本。

これは、東大出版の杉浦さんとか斎藤さんの本が有名ですけど、初めは1人じゃしんどいかもしれないので本屋で実際に自分が分かりそうな本買って勉強したら良いと思います。自分は裳華房から出てる三宅さんの本と、笠原さんの解析、斎藤さんの線形代数でした。

 

ここから、代数、幾何、解析に徐々に分かれ始めます。(そのうちまた合わさります)

が!

が、しかし、僕はがっつり代数の方に進むから他の勉強しなくていいや、というのは後で困るのでやめといた方がいいです。使います。卒業さえ出来ればいいから単位だけ欲しいとかなら別にそれでといいかもしれませんが、、、。

 

代数

群、環、体。基本的にこの順番で勉強していきます(歴史的に研究が進んだ順番は違ったと思います)

これは、最近人気の雪江さんの赤と青で群環体の基礎は学べます。あと有名なのは松坂さんの代数系入門?とか森田さん?の代数概論?とかそんなんです。

私が今勉強してる範囲では、群論は位相幾何とか、環論は代数幾何とか、体論は整数論とかで使います。細かく言えばもっと他でも使いますが、

 

幾何

初めは位相かな。距離空間の話から一般の位相へ話が進んで、そこから解析と混じって微分幾何と位相幾何の話に繋がります。

位相は集合論で使った松坂さんの本を使いました。微分幾何ラノベと言われる松本さんの多様体の本と、ちょっとだけ服部さんの多様体。位相幾何は加藤さんの位相幾何学

微分幾何とかは、曲線と曲面の幾何学を先に勉強した方がわかりやすいと思います。また、位相幾何のホモトピーとかは複素解析でちょっと使ったりするので複素と並行して勉強すれば良いかと(コーシーの積分定理とか、一価性定理くらい?)。

 

解析

ここでリーマン積分(今まで扱ってきた積分)とはなんぞや、とか多変数の積分とか、偏微分についてやります。そこから、ベクトル解析(物理でいう電磁気)や、曲線と曲面の幾何学複素解析ルベーグ積分(測度論)、関数解析に話が展開します。

ちなみに微分方程式と確率統計はカリキュラムでは必須では無かったですが、測度論が確率で威力を発揮します。

解析の最初の方は、笠原さんと杉浦さんの本を読んでて、ベクトル解析は何故か物理学科の電磁気で勉強したので数学の本は買わなかったです。曲線と曲面は小林さんで、複素は野口さん、ルベーグ積分は伊藤さん、関数解析は増田さんでした。

 

ここまで来れば、だいたい学部3回生までの勉強内容が終わります。

数学勉強するときは、分かったふりせずに丁寧に丁寧にやってください!

数学の本の読み方については人それぞれなんですが、いきなり細かい証明まで丁寧に行間を埋める(自分で説明できるようにする)より、サラッと流して何回か繰り返して段々と丁寧に読む方人が多いと思います。ノートに写すのもアリだと思います。(無駄かもと思いながら私はノート作ってましたが、段々と分野の裾野が広がるので自分の勉強したいところまでの道のりをノート出来ると見返すとき楽です)

出てきた定理全部証明覚えるのは現実的じゃないですが、最低でも自分で教科書見ながら説明できる。だいたいの流れを言える。細かい命題は覚えてなくとも自分で示せるくらいを目標にすれば良いと思います。

しかし、いつまで経っても同じところ行ったり来たりするのは時間の無駄なので、時には先に進むことも大切です!

 

理解するのに困ったら演習問題解きましょう。これも演習問題全部解くのは時間的に厳しいし、稀に難しいものもあるので時間と相談して解いた方が良いです。また、同じような問題は何回も解かなくて良い、理解できれば終わり。

ここで、証明の書き方は高校時代の解答とは違い他人が見ても分かるような書き方、流儀みたいなものがあるので、教科書の証明を参考にしたり、周りの数学系の人や教員に見てもらいましょう!!

 

ちなみに、これは私の完全な偏見なのですがよくひと分野だけ勉強進度速くて物知りで賢いように見える人がいますが、よほどの天才か、見かけの数学力の人間です。自分のペースで勉強しましょう!

 

 

ここからは段々と、日本語の本が減ってきます。研究室レベルの内容になっていくので、専門外のことはまだ全然分からないのでこんなところです。

あと、ホモロジー代数や、環論、複素系に進む人は必須ですが、圏論をここらへんで勉強しておきましょう!!

大学のカリキュラムには組まれてないし、慣れるのに時間がかかるので大学院や研究室に入る前に勉強しておくべきです!

 

とりあえず、以上!!!!!!!!!

 

以下は、だいたい自分が読んだ本(読もうと思ってる本)です。

集合論 松坂和夫「集合位相入門」

    篠田、米澤「集合位相演習」

論理学 リチャード・ジェフリー

      「形式論理学

解析 三宅敏恒「入門微分積分

   笠原晧司「微分積分学

   高木貞治「解析概論」

   杉浦光夫「解析入門Ⅰ」

       「解析演習」

線形代数 三宅敏恒「線形代数学」

     齋藤正彦「線型代数学」

         「線型代数演習」

群論 雪江明彦「群論入門」

   John.B.Fraleigh(群環体)

         「A First Course in Abstract Algebra」

環論 雪江明彦「環と体とガロア理論

   (すこし発展)

   アティマク「可換代数

   後藤、渡辺「可換環論」

体論(すこし発展)

   永田雅宜「可換体論」

微分方程式 長瀬道弘「微分方程式

微分幾何 松本幸夫「多様体の基礎」

     服部晶夫「多様体

位相幾何 加藤十吉「位相幾何学

     枡田幹也「代数的トポロジー

複素解析 野口潤次郎複素解析概論」

          「多変数解析関数論」

ルベーグ積分 伊藤清三「ルベーグ積分入門」

圏論 中岡宏行「圏論の技法」

   T.レンスター「ベーシック圏論

ホモロジー代数 ノースコット

        「ホモロジー代数入門」

 

追記、途中ですが

B.イヴァセン 「層のコホモロジー

松村英之 「可換環論」

西野利雄 「多変数函数論」